大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(ツ)18号 判決

上告人 涌井恒尚

被上告人 平島麗子

〔抄 録〕

罹災都市借地借家臨時処理法第九条により、疎開建物の借主等について準用せられる、同法第二条の罹災建物の借主のなした建物敷地の賃借の申出に対し、土地所有者が、その申出を受けた日から三週間以内に、拒絶の意思を表示しないときは、その期間満了の時、その申出は承諾されたものとみなされ、かつ、右土地所有者の拒絶の意思表示は、正当の事由に基かなければならないことは、同条第二、三項の規定するところであるから、右賃借の申出は、いわゆる形成権の行使に属し、土地所有者が、右期間内に拒絶の意思表示をしないとき、または拒絶の意思表示をしても、これが正当の事由に基かないときは、土地所有者の承諾があつたものとみなされ、三週間の期間の満了と同時に、確定的に賃借権発生の効果が生ずるものと解せられる。従つて右賃借の申出に対して、土地所有者がなした拒絶の意思表示が、同条第三項にいう正当な事由に基くものであるかどうかは、拒絶の当時、正確にいえば、申出を受けた日から三週間の期間満了の時を基準としてこれを判断すべく、その後右賃借権の有無についての訴訟の最後の口頭弁論当時を基準として判断すべきものではないと解するを相当とする。

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